百デザイン一級建築士事務所/momo design architects

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名古屋市を拠点とする百デザイン一級建築士事務所のサイトです

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  RAD HALL (愛知県名古屋市)

   設計監理  百デザイン
   用途     ライブハウス
   延べ面積  168.00㎡
   構造     鉄骨鉄筋コンクリート造
   規模     地下1階部分(地上9階地下1階のうち)
   工期     2013.06~2013.08
   施工     アズオン 藤本工芸
           +共栄サービス+アーガス工業
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名古屋市中心、矢場町。大型商業施設の並ぶこの地域は、駅名や味噌カツの店名として知られていますが、住居表示にその名は存在しません。現在の栄1丁目から3丁目、大須1丁目から4丁目を総じて矢場町とかつて呼び、1966年復興土地区画整理事業を期に、この地名は消えました。その3年前の1963年、竹中工務店が明治時計ビルを建築、テレビ局社屋ととして竣工。以後、換地の影響で敷地を減少させ、様々な事業所、店舗をテナントに受け入れ、改修を繰り返して約半世紀今尚存続するこのビル地下1階にライブハウスを計画することになりました。

コンクリートむき出しの地下スペースは、当初、ボイラーや空調機を備える機械室として使われていました。そのため新旧問わず多くの配管、電気ラックが天井を走り上階へと立ち上っています。それらを避けてスペースを区画する、その壁位置を厳密に割り出すことからスタートしています。防音措置は、高い吸音率材と緩衝材を多用し、音と振動伝播を軽減し標準性能を担保しています。二重床を既存スラブでは支えられないこと、高コストへの懸念から浮構造を見送った先の手立てです。内装は、暗転と照明演出のためベースカラーを黒とするのが基本ですが、メインフロアとカウンターまわりをビビッドに色分けし、観客の視認性と安全性に配慮しています。

東京・秋葉原と同じく、電気街として賑わった大須も現在では、アニメやゲームショップの多いオタク街に変貌し、一方で、服や楽器店も軒を連ね、その様子は、錯綜しつつもダイナミックに見えます。かつて劇場や演芸場がつくられ消えていったこの地域にライブハウスが新たに建ち上がる理由は、歴史の変遷と、この地特有の風土のせいかもしれません。RAD HALLがバンドやアイドル、テレビ放映のステージとして多種多様に稼働する、そのイベント性を見れば、この地域の未来像を見い出せるように感じます。

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